脚とからだの血流の関係
心臓から血液が送り出される時にかけられた圧力は一番遠い足先の方にはとどきません。それにプラスして、足の静脈に流れている血液が心臓へ戻ってくる為には、地球の引力に逆らって上がっていかなければなりません。
静脈にある血液が、再び心臓に戻ってくる時に大切なポンプの働きをしているのがズバリ「脚の筋肉」です。
よく「脚(ふくらはぎ)は第二の心臓」と言われる理由はここにあります。
下肢には全体の筋肉の約三分の二が集中しているので、ふくらはぎを使って歩くだけでも比較的簡単にミルキングアクションの効果が期待でき、それによりふくらはぎの血流量が増加すれば遠隔部の血流にも強く影響し、全身の循環系を活性化させることができます。
脚で血流が滞るとからだに影響が…
心臓から送り出される血液が100%くまなく全身を回っていればどの臓器にも負担はかかりませんが、一部でも阻害されると、老廃物を排泄する臓器である腎臓に負担がかかってきます。腎臓に負担がかかると、老廃物を体外に捨てきれず血液の中を再び巡回することにないます。それがすなわち生活習慣病の始まりです。
第二の心臓がうまく働いていないと心臓や血管に過剰な負担がかかるようになり、高血圧になりやすくなります。
高血圧の人は、ふくらはぎの筋肉が硬くこわばっている事が多いようで
このことは、第2の心臓がうまく働いてない証拠。
血液の末端=毛細血管は、運動によって活性化しますので、現代人の足の先端や末端には不活動毛細血管が多数存在しています。
それが足のタコであり、マメであり、ウオノメや角質化した肥厚組織なのです。
脚の血行状態をチェックする方法
▼立位体前屈
高血圧の人は硬いふくらはぎの筋肉が引っ張られて痛むため、床に指先が届かないことが多いようです。
ふくらはぎがやわらかくなって前屈運動で床に手がつくようになってくると、血行が良くなり血圧を下げる効果があるとのこと!
脚の血行が滞ると現れる主な症状3つ
整体的な観点では、運動する・しないに関わらず、筋肉自体が変調しているとやはり流れが停滞してしまう、となります。
筋肉が変調しているというのは、疲労や冷えなどによって筋肉にうまく収縮することができない部分が残っているということです。するとその部分の静脈はうまく血液を送ることができなくなってしまいます。
①脚のむくみ
長い時間同じ場所で立ち続けているような仕事をしていると膝から下がむくんでしまうことは多くの人が経験していると思います。
血液の流れが悪くなって血液中の水分が周囲に染み出し 組織の間などにたまってしまったりするからです。
②足先の冷え
血液の循環が悪くなると、血液は末端の毛細血管まで行かずその手前の太い血管で心臓に折り返そうとしたがります。
血行不良が続くと、静脈やリンパ管のうっ滞が起こり、体の末端がむくんでくる。これを「水分代謝異常型の冷え」という。
③のぼせ
体は本能的に、手先・足先の体温を下げてでも頭部の温度が下がらないようにする。
このため、血行不良型・水分代謝異常型の冷えが続くと頭部が熱くなり、末端との温度差が大きくなり、その結果、冷えとのぼせが混在した“冷えのぼせ”になる。