「優勝することは頂上ではない」
部の体質を変えるため、上級生が掃除や食事当番などの仕事をするようにした。上級生が下級生の見本となり、下級生が上級生をリスペクトする
雑用をするのは、3・4年生。
先輩の世話、雑務、トレーングなどのマルチタスクを、慣れない環境下で奮闘する新入生に強制せず、自身のトレーニングと自己成長に専念してもらえるような環境を提供する
チーム内から「学生コーチ」を選び出し、コーチや監督と一緒に練習メニューを決める
「間接的な指示や外的な圧力で自分を動かすのではなく、自発的に動けるようになること。つまり、内発的な動機づけ」
惰性ではなく、学生が自分たちで考えて行動できる環境作りを重視。
「優勝することが頂上じゃないと思うんです。学生の人生を考えたら、これから20代、30代と積み上げていくことになる。未来につながるものを積み上げていく機会として、ラグビーがあり、出会いがある」
「学生たちの将来の可能性を広げるため。学生たちが自分自身を成長させる力、幸せのチャンスを得られる力を蓄えていってほしい」
「九つの悪いことより、一つの良いこと」
「野球は確率と、状況判断のスポーツ。日常から状況を判断し、行動できるように」
実は三浦監督は元プロ野球選手で、60歳までプロのコーチも務めており、厳格な指導をするのかと思いきや…
「選手の表情が変わったと周りの人は言ってくれるんですが、波長が合ったんでしょうね。常に褒めてます。九つの悪いことより、一つの良いことを言う」
「上から目線で言わないように、悪いことは知らん顔というか、まずはいいところを伸ばしてあげようと。『三振してもいい』『空振りを恐れるな』とか」
「就任する前に何試合か見たら、実力のある子が多いのに、自分たちの力を出し切れていなかった。オドオドしてやっているような感じがした」
「私が試合をするわけじゃない、選手が試合をするわけですから気分良く、のびのびやりなさいと」
「人間性あって、技術が生かせる」
「指導者には、時代に沿って変えるべきことと、変えてはいけないことの両方があります。そのバランスが大事」
何十年も高校サッカーの第一線で働いてきた小嶺監督だからこその流儀。
「人格者で、厳しいことも言うが僕らのいろいろなことを見てくれていた。日頃のコミュニケーションの中から、人間として大事なことをたくさん学べた」
かつての教え子の弁。
「礼儀、日常での些細なことが勝負に直結する。技術はあるが人間性が養われていないと、それを生かせない」
「リーダーとなるべき指導者が信念を持って基本の部分を教えるのは、選手たちが社会に出たあとのことを考えたら必要なこと」
2時間の練習で、怒鳴りつける場面には一度も遭遇しなかった。むしろジェスチャーやギャグで笑いを取るなど、アメを多めに使っているように感じた。このあたりのサジ加減が絶妙
「周囲には『クソジジイがやっている』と思われているでしょうが(笑)、まずは今いる選手たちが卒業するまでは指導したいと思います」