■デジタル麻薬という言葉がある
精神科医によると、米国人の最大8%がネット中毒にかかっており、中毒者は世界中でますます増えている。中毒になると、ネットの使用をコントロールできなくなったり、その影響を気にしなくなったりする
スマートフォンが手元にないとそわそわしたり、使いすぎで寝不足や肩こりを訴えたり、ひどいときはパニック状態に陥ったりする
■デジタル麻薬とは「電子機器への依存」をいう
レーガンさんは麻薬をやっていなかった。ただ、ほかに何もできなくなるほど、ユーチューブやビデオゲームにはまっていた
当初は、10〜20代の子どもや若者の依存として認識されていましたが、スマホの普及とともに、最近では30〜40代の患者が増加してきている
■まるで麻薬をやっているかのような症状に陥ることがあるという
レーガンさんは13歳のとき、通常は麻薬中毒に表れる症状を発症し始めた。精神的に不安定になり、友人から離れて閉鎖的になった。野球とボーイスカウトもやめた。宿題もせず、シャワーも浴びなくなった
「睡眠不足⇒朝起きられない⇒不登校⇒引きこもり」の順に子どもの社会性が失われていく
ネットしていないと憂鬱になったり、いらいらしたりしても、再開すると嫌な気持ちが消えてしまう
■子どものデジタル機器への依存に悩んでいる方の声
今フリースクールにボランティアに行っているのだが、そこでは子供がゲームに没頭している。それは良いことなのでしょうか?
無理矢理止めようとは思いませんが、ゲーム依存によって子供が将来、暴力的になってしまったりしないのでしょうか?
ゲーム依存症の子供たちはリアル社会の中でおそらく正しい食事を選択できない。そればかりか、筋肉・心肺を鍛える発想も湧いてこないでしょうから、彼らの多くが将来は廃人になりかねません。本人もかわいそうですが、若いうちから社会保障にぶら下がる人が増えれば福祉制度も破綻するでしょう。
スマホ依存症。まさに現代病。大人でも依存症から抜け出しにくいのに、子供たちは依存症から抜け出せるのか?お酒とタバコとスマホは二十歳からって法律作っても良いのでは?
■そして、このデジタル麻薬と「精神疾患」との関連性が注目されている
ゲームやネットの過度な使用には他の精神疾患が隠れている可能性もあり、単独の疾患とは定義すべきではない
ネット依存のベースに、ADHDや広汎性発達障害などの発達障害を有していたり、合併精神障害が存在するケースも見うけられます。
何かへの過集中、のめりこみ、依存傾向が問題となる場合があります。子どもではインターネットやゲーム、おとなではそれに加えてアルコールや薬物、ギャンブル(日本ではパチンコが多い)、買い物などへの依存が問題となる場合が
ADHDの特徴です。
■インターネットの多用過多がADHDを招くというデータも
インターネットの使用過多が注意欠陥・多動性障害(ADHD)を誘発している、との研究結果が出た。特に、ソーシャルメディアを多用する10代の若者たちがADHDにかかる例が多く見られる