マジっすか?夏なのに「炭酸飲料」が飲めなくなっちゃうかも…


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■炭酸飲料

普通は水溶液(炭酸水)中のみに存在し、水に二酸化炭素を溶解(炭酸飽和)することで生じる。

炭酸飲料は、ヨーロッパ発祥の飲料であり、日本に伝わったのは1853年ペリーの浦賀来航のときとされています

炭酸飲料を飲むと「虫歯になる」とか「健康に良くない」とかいうイメージがあるが、あれは炭酸そのものが悪いのではなく、炭酸飲料に往々にして多量に含まれている糖分が原因

■その炭酸飲料を作る際に必要になるのが「液化炭酸ガス」という材料

炭酸ガスは不活性・不燃焼できわめて安定しており、温度、圧力の相関により液体、固体ドライアイス、気体の三態をとります

炭酸ガスを加圧下で水に溶解させて作る炭酸飲料。炭酸の爽やかな味が涼味を引きたてます。他にも、ビールやシャンパン等にも広く利用されています

炭酸ガスは、ビールやコーラといった炭酸飲料の発泡剤、固体のドライアイスによるアイスクリームや冷凍食材の冷却など、身近な生活用途の需要が多い産業ガス

■この液化炭酸ガスが足らない

液炭は石油精製やアンモニア製造工程の副生ガスとして発生する二酸化炭素(CO2)を原料とするが、近年、老朽化による設備トラブルや製油所の稼働率減少で需給逼迫(ひっぱく)が慢性化している

液炭=液化天然ガス

エネルギー供給構造高度化法による石油精製施設の閉鎖やアンモニア生産設備の海外移転を背景に、原料の高純度炭酸ガスが慢性的に不足

今年は特に西日本を中心に4月から顕著になっており、液炭を一番多く使用する溶接や飲料用の影響が懸念されている

■温暖化になるほど二酸化炭素が放出されているのに、一方で足らないとは皮肉な話

地球温暖化とは、地球を取り巻く大気に含まれる二酸化炭素(CO2)やメタン、フロンなどの気体が増えてきて、地球大気の平均気温が上がっていく現象

このままでは 2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量が最も多い、最悪のシナリオの場合には最大4.8℃上昇すると発表

排出されるCO2の何割かを活用し、液炭を製造し自給自足することも想定される。しかし、需給バランスを維持し、設備投資に見合う費用対効果が見込めるかという大きな障壁があり、現実的ではない

■この炭酸ガス不足の問題は日本だけではない。去年は欧州で不足のニュースが

ハイネケンは先週の時点で、「アムステル」などのビールは英国で入手できなくなるかもしれないと予告していた。コカ・コーラの欧州法人は、生産ラインの一部が一時的に操業停止を強いられていることを明らかにした

■この先、飲めなくなっちゃうかも?

精製できるプラントが国内にほぼなく、横展開は限定的とみられる。当面は自前で液炭やドライアイスを確保できる予定のAWも5―10年先は見通せない

対応できない場合は分割納品や納期延期で対応した。大阪府内の液炭2次卸売会社は「急きょ関東の液炭会社から調達した」が、結果として物流コストがかさんだ。

炭酸ガスの供給不足による物価や個人消費への直接的な影響はいまのところそれほど大きくはないかもしれないが、タイミングがやや悪いこともあり、このまま炭酸ガスの供給不足が続くとなれば、影響が拡がる恐れもあり、注意も必要