■尾畠春夫さん
尾畠 春夫(おばた はるお、1939年(昭和14年)10月12日[2] – )は、大分県速見郡日出町在住のボランティア活動家
車に必要な食料や水を積み込んでボランティアに駆けつけ、車中泊をしながら活動を続ける
山口県周防大島町で行方不明となっていた2歳男児を発見し、大きな注目を集めた
■行方不明の男児を助けて時の人となった
山口県周防大島町で3日ぶりに発見された、2歳の藤本理稀(よしき)ちゃん
自宅のすぐ近くで行方がわからなくなり、警察や消防団が捜索したが見つからず、猛暑の中でもうダメかと思われた3日目、元気で見つかった
尾畠さんが捜索をはじめると、なんとわずか30分で男の子を発見。見事その手で男の子を家族へと引き渡した
■そんな尾畠さんが「スーパーボランティアがなかったら…」と回顧
男の子を無事発見したことで、尾畠さんは“スーパーボランティア”と呼ばれ、脚光を浴びるようになった
“スーパーボランティア”と呼ばれるようになり、自宅にはテレビや新聞、雑誌などの報道関係者のほか、人生相談にやってくる人などが押し寄せた
18年の新語・流行語大賞のトップテンに選ばれたが、当の尾畠さんはそう呼ばれることに対して「わしはスーパーでもコンビニでもない」と答えるのが定番のジョーク。表彰式は辞退
■なぜ尾畠さんはスーパーボランティアに取り上げられたことを後悔しているのか?
困っている人に手を差し伸べたいと思い、行動する姿は、これまでとずっと同じこと。しかし尾畠さんを取り巻く環境は、山口県での男の子の発見を境に一変してしまった
一つひとつに対して、尾畠さんは丁寧に応じた。その結果、自分のペースが保てないことしばしば。夜中までテレビ局の撮影に付き合わされたこともあった
あんなにノイローゼになることもなかっただろうし。もし万が一、次に同じようなことがあっても、今回みたいな対応はしないと思う。子どもたちにももう心配かけたくないし…
■行動を制約されることが多くなった
生活が一変して自分のペースが保てないいら立ちから、ストレスを感じることも
夏以降、多忙を極めたこと、また精神的な疲れにより、登山道整備にはほとんど来ることができなかった
防災功労者防災担当大臣表彰の受賞者として選ばれました。9日には表彰式が開かれる予定でしたが、尾畠さんは表彰式を欠席、九州北部で被害の大きかった佐賀県の被災地に駆けつけました
■著書の出版を巡ってのいざこざもストレスの原因に
尾畠氏から「他に出版を検討している出版社と出版時期を揃えてもらいたい」との要望があったとして、アチーブメント出版は10月12日に予定していた発売を延期
「出版社の相談を受けたことはありませんし、契約書も交わしていません。本も出すつもりはない」と答えた尾畠さんに対し、出版社は「契約書の有無」などの質問について「ノーコメント」を連発
その後、尾畠氏の元には配本延期に関する取材が殺到。これ以上の取材対応は心身への負担が大きいとして「今後一切の露出を控えたく、出版社を問わずおよそ書籍出版は中止したい」との申し入れがあった