対策班メンバーの北海道大・西浦博教授

西浦博（にしうらひろし）、通称/自称「8割おじさん」とは、日本の学者・研究者である

エバーハルト・カール大学テュービンゲン医系計量生物学研究所研究員、ユトレヒト大学博士研究員、香港大学公衆衛生大学院助理教授、東京大学大学院医学系研究科准教授などを歴任

人との接触を8割減らすことが流行を収めるために必要だーー。これまでの全国の感染データを分析してきた厚生労働省のクラスター対策班の北海道大学社会医学分野教授、西浦博さんはそう示してきた

社会的接触を8割減らして2割以下にしようと言われている。これまで10人に会っていたなら2人にしましょう

「接触を８割減らすことで、対策が長引くことを避け、社会や経済へのダメージを最小限に抑えることができると考えてほしい」

3週間にわたって外出自粛を要請しただけだった。それでも「効果があったということがデータで確認できた」（西浦教授）という

人と人との接触機会を最低７割、極力８割削減することができれば、２週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができます

社会的接触の「目安」は…２メートル以内の距離で30分以上会話をしたときに「接触」と定義する

外出自粛などの感染防止対策を全く取らなかった場合、重篤患者が国内で約８５万人に上るとの試算を公表した。うち半数近くの約４２万人が死亡する

「重篤患者数というのが、呼吸管理を必要とするものが、どれくらいかというと、15歳から64歳で大体20万人程度。高齢者でいうと65万人程度。合計すると85万人程度」

重篤患者数のうちの致死率が大体４９％といわれるので、このシナリオだと、どれくらいの人が亡くなるのか想定してもらえるのではないか

「大変重大な局面にさしかかっているので、今のままの状況を続けているのは良くない。まずい」

「感染拡大の防止には人との接触を減らすことが有効だ。外出を極力控えて人との接触をできるかぎり避けてほしい」

「どうしても出勤しないといけない状況が続くのであれば、その時差というのを大きくずらしてもらう。１時間おきくらいに出勤する時間帯をずらしていただくということができたら」（西浦博 教授）