■Jリーグが公式戦の再開延期を発表
Jリーグは30日、新型コロナウイルスの感染拡大予防および拡散防止のため、5月30日~6月7日までの全公式戦の開催延期を発表した。
■詳細
J1、J2に関しては第1節終了時点、J3に関しては開幕前に試合の延期措置が取られているJリーグ。
今回の決定により、J1では5月30日、31日に開催予定だった第16節、J2では5月30~6月7日に開催予定だった第18節〜19節、J3では5月30~6月7日に開催予定だった第11節〜12節が開催延期に。
また、6月13日以降の試合開催についても未定で、今後の感染拡大状況等を鑑みて判断し、決定次第改めて伝えるとしている。
■史上初の緊急事態宣言発令から3週間
さらに1か月程度延長か
緊急事態宣言発令から3週間が経つが、新規感染者数や死亡者数の爆発的な増加は抑えられており、一定の効果が出ているといえる。
ただ、政府は緊急事態宣言について、対象地域を全国としたまま1か月程度延長する方向で調整を進めている。
■このまま中断が続いた場合、経営危機となるクラブも…
「経済のことを考えて解除すべき」という意見も多くなっているが、延長されるようだと大規模イベントの開催は引き続き難しい。
現在、各クラブは入場料収入を失っている状況で、このまま中断が続けば、経営基盤が脆弱なクラブは存続の危機に陥る可能性もある。
■Jリーグは金融機関と融資枠(コミットメントライン)を設定
Jリーグは28日、金融機関と融資枠(コミットメントライン)を設定することが理事会の書面決議で承認されたと発表。
コミットメントライン…企業と金融機関が、あらかじめ設定した期間・融資枠の範囲内で、企業側が随時借り入れを可能とする契約
契約先金融機関名、契約金額、契約期間等の個別契約内容は非公開となっているが、村井満チェアマン曰く「リーグの年間予算(約300億円)とほぼ同額」とのこと。
Jリーグは、この先に資金繰りに窮する事態に備え「分配金の一括前倒し支給」、無担保・返済期間3年で特別に融資する「リーグ戦安定開催融資規定の時限的特例措置」を決めていた。
■リーグ戦だけは必ず再開させなければならない
救済資金の原資となる経常収益計をしっかりと確保する意味で、リーグとして融資枠を確保したと見るのが自然。
動画配信サービスDAZNとの10年総額2100億円という放映権契約に直結するリーグ戦だけは、なんとしても再開しなければならない。
「リーグ戦成立には総試合数の75%消化が必要」で、Jリーグ側は複数パターンの日程をシミュレートしている。