■連日、大きく報道されている「O157集団感染問題」
先月、群馬県と埼玉県にある総菜店の4つの店舗で販売されたポテトサラダなどを食べた22人が、腸管出血性大腸菌O157に感染。
前橋市にある同じ系列の店舗で購入したタケノコやエビの炒め物などを、8月11日に食べた東京在住の3歳の女児が死亡。
女児からはO157が検出され、一連の問題で感染した人たちから検出されたものと遺伝子の型が一致したという。
■感染経路
ポテトサラダを製造した食品加工工場や各地の店舗が調査を受けたが、残されたサンプルや調理器具からO157は検出されず。
この店では、総菜がふたのない状態で大皿に入れて販売され、客がトングを別の総菜にも使い回せる状態だったとのこと。
前橋市は、トングを介して2次的に菌が付着した可能性があると見ているが、感染経路の特定には至っていない。
感染経路がはっきりしないのは不安になるが、自分でできる手洗いなど、感染を広げないためにできることは大事ってことか。/News Up O157 ネットの疑問を聞いてみた | NHKニュース www3.nhk.or.jp/news/html/2017…
■腸管出血性大腸菌「O157」とは?
アフロ
An undated file picture taken with electronic microscope shows EHEC bacteria (enterohaemorrhagic Escherichia coli) in Helmholtz Centre for Infection Research in Brunswick. German health authorities o… by 写真:HZI/ロイター/アフロ
食中毒などの原因となる「病原大腸菌」は、菌の表面にある抗原(O抗原とH抗原)に基づいて番号によって細かく分類。
このうち、O157などは腸管内でベロ毒素という出血性下痢の原因となる毒素を作るため、「腸管出血性大腸菌」と呼ばれる。
病原体が感染すると、2~9日ほどの潜伏期を経た後に、激しい腹痛を伴う下痢、血便が現れる。
発症後、約5%が溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症を起こすといわれており、時として死亡することもある。
特に乳幼児や高齢者は重症化しやすい
ヒトを発症させる菌数はわずか50個程度と、感染力が非常に強いうえ、胃酸の中でも生残することができる。
感染経路は経口感染で、感染者の糞便を通じて汚染された食品や水などを飲食することで感染。
■そんな中、ある調査結果が話題となっている
消費者庁は2015年10月、男⼥2000名を対象に手洗いに関するインターネット調査を実施。
その結果、食事の前に必ず手を洗う人の割合は52.6%で、15.4%の人がトイレの後に手を洗わないことが判明した。