○中学生の読解力が低下していることが明らかに
中学生の読解力が低下していることが、国立情報学研究所の調査で明らかになった。
全国の小中高校生や大学生、社会人らを調べたところ、多くの中学生の読解力に問題があることが分かった。
国立情報学研究所(東京都)・新井紀子教授らの研究チームの初調査で明らかになった。
○中高生約2万人を対象に分析
調査は2016年4月〜17年7月、全国の小6〜社会人を対象に、独自の読解力テストを実施。
教科書や新聞記事などを題材につくられた問題で、文章の構造や理解力を測った。中高生約2万人を対象に分析が行われた。
○読解力の不足が懸念される状況
調査では、中学や高校の教科書や、東京新聞などに掲載された記事など数百の題材をもとに問題を作り、コンピューターで無作為に出題した。
その結果、「主語がわからない」「推論や2つの文章の違いが理解できない」など、中学3年生の25%が、教科書レベルの基本的な読解力を身に付けていないことが分かった。
○中学3年の25%が、基礎的な読解力を身に付けないまま
また、基礎的読解力は中学では学年が上がるにつれて緩やかに上昇するが、高校では上昇しなかった。
高校の教科書が理解できず、力が伸びていない可能性があるという。基礎的読解力と進学できる高校の偏差値との間には、強い相関があった。
中学3年の4人に1人(25%)が、教科書レベルの基礎的な読解力を身に付けないまま義務教育を終えていることになる。
○読解力とは?
新聞にしろ、雑誌にしろ、教科書にしろ、より詳しく説明するために、複雑で長い文章になっているのですが、結局、言いたいことはいくつかにしぼられるものです。
実際、国語の読解問題では、「筆者の言いたいことは何か」を問う問題がよく出題されますよね。
○このニュースはネットでも話題になっています