◆スタートした2018年の大河ドラマ『西郷どん』
西郷隆盛が主人公の’18年NHK大河ドラマ『西郷どん』が、いよいよ7日にスタート。
Twitter上でも話題となり、『西郷どん』関連の話題が多く見受けられた。
放送第2回目にして、BSでの『真田丸』の視聴率を上回るほど、世間の注目を集め、好評な滑り出しを見せています。
◆初回から薩摩藩特有の「郷中教育」が登場
さわやかに、仲間との絆を深めていく様子の演出に欠かせないのは、ドラマにも登場する「郷中(ごじゅう)教育」です。
第1回「薩摩のやっせんぼ」では、少女時代の糸(黒木)が少年のかっこうをして、西郷が若年者のリーダーとなっている郷中にまぎれこむ。剣の修業と勉学を志したからである。
斉彬が、西郷の郷中と他のそれとのけんかのなかで、西郷が年下の者を守りきれなかったのをみて、「やっせんぼ」とたしなめる。薩摩弁で臆病という意味である。
【西郷隆盛も育てた郷中教育】
薩摩藩では、武士の子供たちに「郷中(ごじゅう)教育」という独特の教育が行なわれていたんです。「郷中教育」とは、方限(ほうぎり:地域のこと)ごとに6歳から15歳くらいの少年が集まり、そこに15歳以上の先輩がついて行なう自習システム。
郷中教育の実質上のトップは、二才頭である。西郷は19歳のときに下加治屋町郷中の二才頭に就任した。郷中のことは郷中で解決するのが掟であり、二才頭となった者は、郷中の生活全般を監督する。
西郷は、ここで深い愛郷心、連帯意識、問題解決の方法などを学んだと考えられている。
◆そこでは「日新公いろは歌」が唱えられていた
島津日新公いろは歌 https://t.co/a4SKBIZibR:西郷どんの最初の方で郷中の子どもたちが唱えてたのは、「似たるこそ友としよけれ交らば われにます人おとなしき人」でしたね。 pic.twitter.com/snEQ3QaHv6
NHK大河ドラマの「西郷どん」、記念すべき第一回目、1月7日(日)の放映後の「大河紀行」にて、南さつま市加世田の竹田神社といろは歌が紹介されました!
◆「いろは歌」は郷中教育における道徳の基本といわれる
島津家中興の祖と称せられる島津忠良(日新公)が島津家統一を果たした天文十四年(一五四五年)頃に戦を通じて学んだことやそれまでの人生経験、そこから得た知識、知恵を歌に託して詠んだもの。
いろは歌は、薩摩藩の郷中教育の基本精神、そして薩摩藩士の指導教育の経典となった歌なんです。
毎日毎日、それこそ大人になるまでに何万回も唱えました。文字が読めなくてもリズムで暗唱できるようになっています。
◆現代でも通用するその内容とは?
「古への道を開きても唱えてもわが行いにせずばかひなし(昔からの立派な教えをいくら聞いても、またどれだけ口先で唱えても、自分で実行しなければ何の役にも立たない。)」など総数47首の歌に詠みこまれた精神は,現代社会でも通用する内容となっています。