●東京・JR赤羽駅で、女子高生にわいせつな行為をしたとして男が逮捕
ホームを逃げるスーツ姿の男。東京のJR赤羽駅で、わいせつな行為をしたとして逮捕された。
動画にはホームを走る紺色のスーツ姿のサラリーマンと思しき男が映った後、被害に遭った高校生と思われる女性の「逃げるな!」という叫び声が響く。
ホームを逃げるスーツ姿の男。東京のJR赤羽駅で、わいせつな行為をしたとして逮捕さ
・逃走した男は、居合わせた男性に足をかけられ転倒した
すると男は、ホームに居合わせた男性に足をかけられ、大きく転倒。それでも、必死に逃走を続ける。さらに、そのあとを制服姿の女性が追う様子も。
追いついた女子高生2人が男のもとに駆け寄る姿が収められている。
さらに男子高生は「(女子高生は)1カ月ぐらい(痴漢行為を)され続けていたらしくて、1カ月されていて、今回捕まえるに至ったというか。(女子高生は)『最初はただ単純に怖かったけど、1カ月もたつと怒りの方が大きくなった』と(話していた)」と、証言を続けている。
ネットでは、転ばせた男性について、「暴行罪だ」と指摘する声が一部で上がりました。
●今回の痴漢では、足をかけた行為に「暴行罪」の適用はあるのか?
・刑事訴訟法第212条2項1号の『犯人として追呼されているとき』に該当する
本件では、犯人の逮捕を手助けするために被疑者を転倒させる行為をしているわけですから刑事訴訟法第212条2項1号の『犯人として追呼されているとき』に該当します。
そして、私人でも現行犯逮捕(準現行犯逮捕を含む)をすることができますので、逮捕行為の一部として適法と考えます。
・刑事事件の被疑者を逮捕する際、三種類に分かれる
刑事事件の被疑者を逮捕する際、逮捕状の有無や必要性により「通常逮捕」「現行犯逮捕」「緊急逮捕」の三種類に分かれます。
「現行犯逮捕」は、「通常逮捕」とは違い逮捕状が必要ありません。この場合の現行犯とは、今まさに犯罪が行われる瞬間や行われた直後を意味します。
・現行犯人とみなして逮捕する「準現行犯逮捕」もある
刑事訴訟法は,一定の要件を満たす者を「現行犯人とみなして」逮捕することができると定めており(刑事訴訟法第212条第2項),このことを準現行犯逮捕といいます。
・犯人として追いかけられているとき・犯人が盗んだものや犯行に使った血のついたナイフなどを持っているとき
・返り血を浴びているなど犯人の身体や服に犯罪の痕跡が見られるとき・警察官などに声をかけられて逃げようとしているときです。
・今回の足をかける行為は「常識的な範囲」といえる?
もちろん、やり過ぎはダメですので常識的な範囲の行為に限って適法になり、今回のような場合も常識的といえますので適法といえます。
結局、刑法第220条の『不法』とはいえませんので、逮捕罪が成立しないということになります
●ネットでは、このニュースに様々な声が上がっている