■全国で猛威を振るったインフルエンザ
ようやく流行終息へ
2019年第9週の定点当たり報告数は5.93(患者報告数29,384)となり、前週の定点当たり報告数8.99より減少。
全都道府県で前週の報告数より減少がみられ、都内では過去最高となった19年第4週(1月21~27日)をピークに落ちつきつつある。
■今季は「ゾフルーザ」を服用した方も多いはず
ゾフルーザとは
流行に乗っかってゾフルーザ食べてみました。こんな米つぶ2個ぶん程度の薬がどんだけ効くのかと興味がありましたが、服用から36時間で38.9度あった体温が無事平熱に。
かつて一度の流行で欧州4千万人をあの世に送った疫病がこんなんで治るとか未来に生きてる感あるわ。 pic.twitter.com/MFumXILooF
2018年3月に塩野義製薬より発売された抗インフルエンザ薬、「ゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)」。
革新的な新薬を優先審査する国の「先駆け審査」の対象になり、約4カ月でスピード承認
ウイルスが細胞の外に出るのを阻害する従来の治療薬とは仕組みが異なり、ウイルスの増殖そのものを阻害することが特徴。
5日間服用や吸入を続けなければならない従来薬に比べ、1回の服用で治療が完了するため、大きな注目を集めた。
■ところがいま、そのゾフルーザについて衝撃のニュースが…
未使用の患者から「耐性変異ウイルス」を発見
国立感染症研究所は12日、ゾフルーザを服用していない複数の患者から、薬が効きにくい耐性変異ウイルスが見つかったと発表した。
昨年11月~今年2月の間に、生後8カ月~12歳の3人の患者から、ゾフルーザに耐性を持つ変異ウイルスを発見。
いずれもゾフルーザを服用しておらず、ゾフルーザを服用したほかの患者から感染し、「耐性変異」を起こした可能性があるという。
■インフルエンザウイルスは変異する
インフルエンザウイルスは変異しやすく、毎年のように少しずつ抗原性が変化するのが特徴。
特にA型ウイルスは、突然まったく別の亜型に変わることもあり、世界的大流行を引き起こす新型ウイルスの発生が危惧されている。
最悪の場合、世界で数百万人が死亡する可能性がある
■ゾフルーザは「耐性ウイルスが出現しやすい」と指摘されていた
ゾフルーザは薬の特性上、耐性ウイルスが発生しやすく、12歳未満の子どもを対象とした臨床試験では23.4%で発見。
12歳以上では9.7%
耐性ウイルスの影響については不明な点も多いが、検出された患者は完治するまで時間がかかり、感染力が強い傾向が高くなる。
そのため、日本小児科学会などはゾフルーザの使用に慎重な姿勢を崩していない。
今回インフルエンザで娘をかかりつけの小児科に連れて行った時に、先生が「ゾフルーザはおすすめしません」って言ってて、この記事、その先生が言ってた通り。
インフル治療薬ゾフルーザ、未使用患者から耐性ウイルス:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASM3D…
ゾフルーザを使えばウイルス量は1日で激減するから理論上は他者への感染を防げる、でも1〜2割検出される耐性株だとウイルス量は無治療群よりも長く排出され続ける。そうなれば耐性株だけが拡散していく懸念があるっていう単純な話です。乱用すれば耐性率は1〜2割じゃすまなくなるかもしれませんよ