■メキシコを3度も襲った大地震
アフロ
A member of a rescue team gestures as others work behind a blue cloth, as they are retrieving bodies from the rubble of a collapsed building, after an earthquake in Mexico City, Mexico September 27, … by 写真:ロイター/アフロ
9月に入り、マグニチュード(M)6〜8超の強い地震が3度、立て続けにメキシコを襲った。7日(南部)、19日(中部)、23日(南部)の被災で、26日までに計300人以上の死亡が確認された。
メキシコ南部で23日午前7時50分(日本時間23日午後9時50分)ごろ、マグニチュード(M)6・1の地震があった。
震源となったプエブラ州では、世界遺産に登録される州都プエブラ市の旧市街地区など60カ所以上の教会で被害が出た。
26日昼時点で死亡者はメキシコシティを中心に333人に上る。行方不明者も40人以上いるとみられ、捜索活動は続いている。
メキシコ市近郊ではまだ多くの人ががれきの下に取り残されているとみられる。
1985年に首都メキシコ市(Mexico City)で起き、約1万人が死亡した地震の時、発生から1週間後に「奇跡」の救出劇があったことを覚えており、苦悩する家族たちは捜索を断念することを拒んでいる。
■そんな中、ある救助犬に注目が集まっている
いまだ懸命な救助活動が続くなか、国内外からの救助隊に交じって第一線で活躍している救助犬の「フリーダ(Frida)」が話題になっている。
メスのラブラドル犬のフリーダは、マグニチュード(M)7.1を観測した19日の大地震で倒壊した建物のがれきに埋まった生存者を鋭い嗅覚で捜索している
フリーダ(6歳、一部では7歳とも)は、今回の地震で活躍しているだけでなく、これまでにもホンジュラス、エクアドル、ハイチなどで数々の緊急事態や事故現場での人命救助に貢献してきた。
これまでにメキシコやエクアドル、グアテマラにハイチといった各国での捜索救助活動で計52人の命を救った功績を持つ
非常に穏やかな性格である一方、かなり気まぐれな面もあり、来年8歳になるのを機に引退する予定だという。
精力的に活動するフリーダだが、年齢には抗えない。フリーダと共に救助に当たるイスラエル・アラウスによれば、フリーダは人間で言えばおよそ50歳。
崩壊現場のわずか20インチ(約50センチ)程の隙間を縫っての捜索活動は20分が限界という。
現在、フリーダは1歳~5歳の新しい救助犬の訓練コースでも良き先輩として活躍している
■そんなフリーダに地元メキシコでは称賛の声が相次いでいる
勇敢なフリーダはメキシコで象徴的な存在になっている。テレビやソーシャルメディアでその名が広がり、今や救助活動を背後で支える団結のシンボルだ。
フリーダは一気に話題の救助犬となり、メキシコ500ペソ紙幣に描かれている画家ディエゴ・リベラをフリーダに差し替えた画像を投稿する者もいる
デジタルコンテンツ作家のファン・パブロ・エギアルテさんはツイッターで、「50人以上を救ったフリーダは英雄だ」として、500ペソ紙幣(最高額紙幣)に描くことを提案した。
9月22日にはエンリケ・ペニャニエト大統領のオフィスが、フリーダの勇気を讃えるメッセージをツイートした。
(SEMARに所属するフリーダは、国内外の様々な自然災害で50人以上の命を救った)メッセージ訳
メキシコ国内では「フリーダを大統領に」と国の代表に推す声や、500ペソ紙幣の肖像に使おうという提案まである
