■自民党を離党した田畑穀衆議院議員で話題になった「性行為の同意」
準強制性交容疑で刑事告訴された田畑毅衆院議員は、3月1日の衆院本会議で辞職届けが認められた
“罪名”は準強制性交等罪。昨年のクリスマスイブ、泥酔し意識がない自身に対し、田畑代議士が避妊具なしの行為に及んだと語る。
12月24日のクリスマスイブに田畑氏と食事。その後、女性宅に行き就寝中に乱暴されたとして、告訴状を今月初旬に提出。
■この事件に対してダウンタウンの松本氏が独自の意見を発したことも話題に
「やっぱり男女間のムードってあるじゃないですか。明確に『いいよ!』とかねぇ。『ヤろうよ!』『いいよ!』『イェイ!』みたいなん、すげえさめるし」という発言
松本は女性の“乱暴された”との主張に対して、「クリスマスイブに、彼女ですよね。お酒をたらふく飲んで、この女性はどういうつもりだったのか」と発言
明確な合意なしの性行為の違法化について、「同意の証明は難しい」と感じた視聴者は少なくないようだ。
■この事件でも分かる通り、男女間における「性行為の同意」は難しい
「キスをしたら、性行為をしてもいい」「家に泊まるのは性行為をしてもいいというサイン」「付き合っていれば性行為をするのは当たり前」。こう思ったことはありませんか
20~35歳の女性300人に調査した結果、19.6%の女性が、男性からの誘いを「(嫌だったのに)断れなくて後悔したことがある」「断ったのに強引に最後までされたことがある」と回答
オスがメスを誘う場合が多いのは、ヒトにおいても同様だ。しかし、コミュニケーション能力を進化させたヒトの場合、とくに現代社会においては、誘惑するだけでなく、相手の同意を得ることが必要
■家に泊まるのは「OKのサイン」ではない
「キスをしたら、性行為をしてもいい」「家に泊まるのは性行為をしてもいいというサイン」「付き合っていれば性行為をするのは当たり前」。こう思ったことはありませんか。
これら全てOKという意味ではありません。
一般の方へのアンケートなのですけれども、2人で食事をしただけで日本では11%の人が、おまえは飯を食いにいったんだから、やられても当たり前だろうと思っている
もちろん食事はOKサインではありません。
女性側の本音を聞くと、いかに男性の考える「同意の上だった」が、都合の良い解釈かがわかる。
■「相手に同意を求める」というのが世界ではスタンダード
7月1日から、スウェーデンでは明確な同意がない性行為は違法となった。
2018年7月から違法となりました。
世界的に起こった#MeToo運動から1年、不同意をレイプの成立要件としているイギリス
性的同意の概念について触れながら、「健康的な関係を構築するために、カップルであってもセックスする際には同意を取ろう」と教えていた。
イギリスの教育です。
■日本において同意をスタンダードにするには「壁」を取り払う必要がある
日本の性教育では、性行為のプロセスが教えられない。みんなメディアや他人の恋愛に影響を受けて育つ。
付き合っている女性に性的同意を取ろうとしたら、女性の方から『そんなこと言葉に出して聞かないでほしい』と言われたという男性もいました。 恋愛や性のことになると、ムード作りも大切だという思いもある
強制性交等罪にはその手段として「暴行・脅迫」があることが前提となる。これが適用されないのは相手方が13歳未満の人のみ
同意なしの性行為をレイプとする西欧諸国と比べて、日本は暴行・脅迫がないとレイプとしないという「法律の違い」があります。