■5度目の逮捕となった田代まさし容疑者
11月6日、元タレントの田代まさし容疑者(63)が、東京・杉並区で覚せい剤を所持していたとして、宮城県警に現行犯で逮捕された
宮城・塩釜市内のホテルで覚醒剤を所持した疑いで逮捕状を持ち、11月7日に都内で接触。その際に、田代容疑者が覚醒剤を持っていたことから、現行犯逮捕
■ダルクの職員として活動していただけに悔やまれる
'14年に出所してから薬物依存のリハビリ施設である『ダルク』のスタッフとして社会的な活動をしていた
最近はみずからの体験をもとに薬物依存症の人たちの社会復帰を支援する活動をしていました
最近は7月4、11日放送のNHKEテレ「バリバラ」で薬物依存症をテーマに、マーシー先生として出演
■当然のようにバッシングが行われている
ネット民は逮捕歴を高校野球になぞらえて《格子園出場おめでとう!》とイジり出している
NHKでは過去に出演した番組が視聴できなくなっている。一時的な措置であれば、まだ理解できるが、安易に消すのは過剰反応
社会からの支援が必要なんだけど、最初から治るまである程度、刑務所に入れとくとか、ちょっと罪を重くするってことはできないんですかね
あるコメンテーターの言葉です。
■しかし、専門家は安易に批判してはならないという
今、必要なのはバッシングよりも治療の現実を伝えること
薬物治療の専門家ではない素人が公共の場で依存症を語るのは極めて危険なこと
強い意志の力で依存症を克服できるというのは誤った思い込みだ。必要なのは批判ではなく治療
■なぜ、バッシングしてはならないのか?
「覚せい剤の依存症って、簡単にいうと脳がクスリによる快楽でハイジャックされている状態」
「依存行為を使ってストレスを忘れたい」という、脳の回路が出来あがってしまっているために、その強迫観念から逃れられなくなってしまう
待ち受けているのは例外なく破滅でしかない。こんなものを快楽と引き換えにするには釣り合うはずがない
■何度も更生しながら治していく
治療にあたる上で、再発は織り込み済みなのだ。安易なバッシングは患者を追い詰め、治療から遠ざけるだけ
「犯罪からの更生」という文脈だけでなく、「病気からの回復」という文脈で取り扱う
人格を叩いたりすることは、本人の依存症治療の妨げになりかねないからだ。また、他のリハビリ中の依存症者を間接的に苦しめることも懸念