新学期迎えたばかりなのに…中高生の相次ぐ自殺報道に悲しみの声


■4日朝、相次いで悲しいニュースが飛び込んできた

夏休み明けで新学期を迎えたばかりの中学生と高校生が4日朝、都内で相次いで死亡していたことが分かり、警視庁はいずれも自殺と見て調べています。

4日午前6時10分頃、墨田区の高層マンションに住む男性から、「娘が飛び降りた」と119番があった。

警察官が駆けつけたところ、マンション敷地内で私立中学校3年の女子生徒(14)が倒れており、搬送先の病院で間もなく死亡した。

4日午前7時すぎ、東京・江戸川区の公衆トイレで、近くに住む高校3年の男子生徒が首をつった状態で死亡しているのを清掃員の男性が見つけた

同庁によると、男子生徒は最近、家族に対し、将来の悩みを話すことがあったという。

警視庁によりますと、都内では、先月末にも中学生や高校生の死亡が相次ぎ、現場の状況などからいずれも自殺と見られるということです。

■始業式が行われた1日にも悲報があったばかり

東京・八王子市の中学校で、女子生徒が校舎から飛び降りて大けがをしました。警視庁は自殺を図ったとみて調べています。

生徒は足や腰の骨を折る大けがをしましたが、命に別条はないということです。

警視庁によりますと、女子生徒は直前まで友人に人間関係について相談をしていたということです。

先月30日には、台東区の中学2年の男子生徒がマンションから飛び降りて死亡しました。31日には、都内の高校に通う男子生徒が渋谷区内の自宅で首をつって死亡しているのが見つかりました。

埼玉県所沢市でも同31日午前2時ごろ、県営住宅の敷地内で、近くに住む県立高校1年の男子生徒(16)が死亡しているのを住民が見つけた。

例年、子どもの自殺は夏休み明けの新学期が始まる前後に集中しており、専門家は、学校や家庭に注意するよう呼びかけている。

■毎年、この時期に痛ましいニュースが多くなっている

内閣府が分析したところ、多くの学校で新学期が始まる9月1日が131人と突出して多く、9月2日94人▽8月31日92人と9月1日前後も目立った。

自殺した18歳以下の子どもの分析です。

自殺や不登校は、いじめや友人関係だけでなく、成績や先生との関係など複合的な要因が多い。夏休み中は一時的に解放されるが、学校が始まると再び不安が高まる。

自殺リスクが高まっている子どもの前兆(SOS)として、夏休み明け前から「宿題が手につかない」「体調不良を訴える」「学校へ行きたがらない」などの言動が見られる

話をするなかで気持ちが整理され、その気持ちが受けとめられることで「大人の理解者もいる」と思うことができる。こうした過程が「解決のための一歩になる」

学校と社会、それよりも子育ての最も基本となる場所は「家庭」です。家庭でこの問題が起きた時の対応に注目が集まり始め、悩みも多く聞かれています。

お子様がもし悩まれていたら、すべきことは1つだと思います。それは「ただ子どもの話を聴くこと」です。

自分なりに頑張って頑張って頑張ったのなら、逃げてもいいのではないだろうか。学校に行きたくないなら行かなくていい、ただし自殺という逃げ道は絶対にダメだ。

夏休み直前に「もう学校には行かない」と母に話すと、「気持ちわかるから、行かなくてもいいよ」と言われて救われたという。