■「ノイタミナ」枠とは別の枠
今年10月より、フジテレビの深夜アニメ放送枠が増設することが8日、わかった。名称は「+Ultra(プラスウルトラ)」。
4月で14年目を迎える同局の深夜アニメ枠「ノイタミナ」も継続するため、深夜アニメが計2枠となる。
「+Ultra」は、「海外にアニメカルチャーを広げたい」というコンセプトのもと、高品質で世界基準のアニメ作品を、日本だけでなく全世界に向けて発信する。
「Plus Ultra」では、最初から世界を見据え、破格の制作費をかけた作品を放送。「Plus Ultra」のムービングロゴは「AKIRA」の大友克洋氏が手がけている。
■さらにアニメに注力するフジテレビ
発表会に登壇した大多亮常務は今回の増設について「ノイタミナ枠は残しつつ、最初から制作費を掛けてワールドバリューがある作品を作ろうと決めました」と説明。
大多亮常務は「最初から世界を見据え、破格の制作費の作品をたくさん作ろうとしている。ノイタミナ、劇場版アニメ、プラスウルトラでヒットを作っていきたい」と語った。
続けて「フジテレビはポケモンGOで有名なナイアンティック社に出資している。先方から『ポケモンGOの前身のゲーム”INGRESS”をアニメ化できないか』と話があった」と明かした。
■「+Ultra」第1弾は「イングレス」
「Ingress」アニメ化 フジテレビの深夜枠「Plus Ultra」で
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新枠用の作品として「イングレス」「revisions リヴィジョンズ」「キャロル&チューズデイ」の3作が発表。
第1弾作品は、スマートフォン向けゲーム『Ingress』を基としたアニメ『INGRESS』。
「Ingress」(iOS/Android)は、実際のリアル世界を舞台に、2つの陣営に分かれて行う“陣取りゲーム”。同じくNianticが手掛ける位置情報ゲーム「Pokemon GO」のベースにもなった。
アニメ制作会社はクラフター。シリーズ監督は櫻木優平氏で、プロデューサーは石井朋彦氏。
監督を務める櫻木優平さんは「拡張現実エンターテインメント。アニメが現実に影響を与えるような作品」と説明した。
■第2弾、第3弾と控える
2019年1月放送の第2弾作品は、谷口悟朗が監督を務める『revisions リヴィジョンズ』で、シリーズ構成は『PSYCHO‐PASS』などの深見真、アニメーション制作は白組。
渋谷の中心部が300年以上先の未来に転送されてしまう不可思議な現象「渋谷漂流」に巻き込まれた人々を描く「青春(ジュブナイル)“災害(パニック)”群像劇(アンサンブル)」。
19年4月には「カウボーイビバップ」などの渡辺信一郎監督のオリジナルアニメ「キャロル&チューズデイ」を放送。
NHK連続テレビ小説「カーネーション」や映画「ジョゼと虎と魚たち」の渡辺あやが脚本を、「交響詩篇エウレカセブン」「僕のヒーローアカデミア」のボンズが制作を担当する。
音楽をテーマとした物語で、全世界対象のボーカルオーディションを実施する。