乙女チックラブコメ(おとめチックラブコメ)は、1970年代から
1980年代までの日本の少女漫画で、少女趣味的でロマンチックな
恋愛漫画の一群、乙女チック・ラブコメディーを略した通称。
乙女チックロマコメ(ロマンチックコメディー)、乙女チック
ラブロマ(ラブロマンス)、おとめちっくマンガといった呼び方も
ある。
特に『りぼん』(集英社)誌上で活躍した陸奥A子、田渕由美子、太刀掛秀子の3作家に人気があった。
▼『田渕由美子』
とにかく絵柄が好きでした。かわいくて、あたたかみがあって、
ハイセンス。ちょっとアンティークな感じのファッションも、
おしゃれですてきだった。
記号的と言えるほどにデフォルメされたどんぐりまなこと細い手足
でありながら叙情性を持つ印象的な絵柄と、抑制された感情表現を
特徴とする。
アイビー風やカントリー調の花柄ワンピースなどのファッション
や、ヨーロッパ調の建物やインテリアも特色で、これらのインスピ
レーションは「赤毛のアン」のイメージ、ケイト・グリーナウェイの
本、ルネサンス期の絵画、雑誌『an・an』などから得ていたという。
この方の凄いところは、ストーリーよりも 出てくる小物、
インテリア、背景じゃないかと。 特に植物がすばらしい。
▼代表作『フランス窓頼り』
フランス窓のある一軒家を3人の女子大生が共同で借りていると
いう設定で、その3人それぞれの恋物語を1話ずつ描いた3部作。
この作品は氏の代表作でもあり、読みきり作品しか描いてこなかった彼女の、初の連載(全3話)作品でもある。
▼ミニ・ギャラリー お楽しみください
▼『陸奥A子』
石畳の道、レンガの壁、ばらの咲くお庭、白い垣根、雑木林の
ベンチ、万年筆で書く手紙、手編みの帽子、ダッフルコート、
そして冬の夜空の流れ星。
読者と等身大で描いた少女像が特徴で、アメリカ東海岸の学生
ファッションに由来するアイビールックや当時の理想の男性像とも
言える"背の高い優しい男の子"でファンを魅了し、森本美由紀ら
ファッションイラストレーターにも影響を与えたと言われている。
橋本治の『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』の中にも、おとめ
ちっく作家の代表として論及されている。また、さまざまなパロディ
の題材にもされ、江口寿史の『江口寿史の爆発ディナーショー』の中
にも、陸奥作品のパロディがある。
