■プラダ―・ウィリー症候群とは
満腹感がなく常に食べずにはいられない難病「プラダー・ウィリー症候群」
食欲が旺盛になり、満腹を感じづらく食べずにいられない衝動に襲われることもあり、肥満の症状が現れるのも特徴の一つです。
異常な食欲、肥満、筋力の低下などを特徴とする「プラダー・ウィリー症候群(Prader-Willi syndrome 以下PWS)」
■15,000人に1人が発症するといわれている
プラダ―ウィリー症候群は、1万人〜1万5千人に1人というやや珍しい病気で、日本では難病指定されています。
15番染色体q11-q13の父親由来が欠損するか、または母親染色体ゲノムインプリンティングダイソミーによっておきる遺伝子疾患。
男女いずれもがかかりますが,症状の診断が比較的しやすいため,実際には男性の患者さんの方が,やや多めです.
■胎児や新生児のころから特異的な症状がある
筋力が低く、元気がなく、ミルクをうまく飲めず疲れやすいため体重が増えにくく、鼻から胃腸に管を入れて栄養を注入する治療が必要な場合もあります。
歩行開始と言語の発達がかなり遅れる、低身長で骨折しやすいなど様々な症状に苦しめられる。
嘔吐しない、唾液が少ないなどの特徴がある。前者は胃腸炎の発見が遅れる場合があり、後者は虫歯になりやすいので歯科衛生に気をつける。
■そして肥満が始まる
ケイデン君は3歳の時、すでに体重が40kgほどになり「息子の体はどこか悪いのでは」と心配した
実際にプラダ―・ウィリー症候群の子供を持ったお母さんの言葉です。
幼児期になると異常な食欲で食べることが止まらず肥満に転じ、感情の起伏が激しくなることから食欲抑制剤や精神神経系の服薬が必要となる。
成長するにつれ体重も増え続け、情緒不安定に陥るだけでなく、知力も正常に発展せず、簡単な計算もままならない。
増えすぎた体重のせいで、李くんの体はすでに負荷に耐えられなくなっており、高血圧や脂肪肝、高尿酸血症など十近い疾患を抱えている。
プラダ―・ウィリー症候群に罹患した9歳の子供の症状です。
彼の年齢はたった5歳、なのに80キロも体重があり、夜寝る際は呼吸器の異常をきたすことをおそれ、人工呼吸器をつけている。
同じく罹患している少年の症状です。
怪我:痛みにやや鈍感なため、怪我をいじって悪化させたりすることがあります。肺炎:痰を出しにくく肺炎などを起こしやすい傾向があります。
■プラダ―・ウィリー症候群の性格的特徴
性格の特徴として、幼児期は人懐っこさが目立ちます。次第に、頑固さや我慢ができないなどが増えてきて、問題行動をしばしば経験します。
抽象的なことを考えることは苦手のようです.食べ物を探す知恵には優れたところを示すことがあります.
かんしゃく等の感情の爆発や、放浪癖がみられることもあり、性格や行動の問題が年齢とともに強くなります。
■プラダ―・ウィリー症候群の診断と治療