自生大麻の65倍…新たな麻薬「大麻ワックス」の蔓延を危惧


■広がる大麻汚染

大麻の所持だけでなく、自宅での栽培などで検挙された人数は、去年(2016年)1年間で2,700人。前の年を500人余り、上回っています。

’15年に関西の4大学で集計された危険薬物に関する意識調査では、大学生の6割が「手に入る」、20人に1人が「使用現場を目撃したことがある」という衝撃の実態が明らかになった。

海外では合法化の動きもあり、関係者は「小学生の使用例も出るなど、国内で大麻の抵抗感が薄れてきている」と懸念。

■栽培や使用で逮捕されるニュースが後を絶たない

岐阜県警組織犯罪対策課と山県署は21日、大麻取締法違反(栽培)の疑いで、下呂市萩原町萩原、デザイナー熊﨑竜之介容疑者(43)=同法違反(所持)罪で起

「大麻を栽培している人がいる」との匿名の通報を受け、署などが7月31日、熊崎容疑者宅を家宅捜索。乾燥大麻九・九六グラムを所持した疑いで、現行犯逮捕していた。

恵那署は21日、大麻取締法違反(栽培)の疑いで、中津川市千旦林、建設業田口友則容疑者(40)と同市手賀野、左官業岡本俊治容疑者(47)を現行犯逮捕した。

福岡西署は22日、熊本県山都町、アルバイトの男(30)を大麻取締法違反(所持、栽培)容疑で逮捕した。

逮捕容疑は、7月30日ごろ自宅で大麻を栽培した容疑と、同31日午後10時59分ごろ、福岡市西区上山門3丁目の路上で、大麻を所持していた疑い。

福岡市の南警察署の総務課に勤務する警部補の佐藤昭義容疑者(42)は、乾燥大麻およそ4グラムをセカンドバッグに入れて所持していたとして大麻取締法違反の疑いで、先月逮捕されました。

佐藤容疑者は「大麻だと思っていなかった」などと供述し、容疑を一部否認。県警は入手経路を詳しく調べるとともに、使用していた疑いもあるとみて追及する。

佐藤被告は「署内の証拠品から盗んだ」と供述。南署で保管していた大麻が一部なくなっている形跡があり、県警は窃盗容疑での立件も視野に捜査している。

【函館】函館西署員が違法と認識しながら、大麻とみられる薬物を譲り受けたとして逮捕された

逮捕されたのは、函館市千歳町に住む函館西警察署警備課に勤務する巡査部長山本圭太容疑者(35歳)です。

大麻とみられる薬物を現金2万円で譲り受けたとして麻薬特例法違反の疑いが持たれています。

■そして新たに「大麻ワックス」という薬物の存在が明らかに

危険性が、より高い大麻の加工物も出回り始めています。大麻の成分を抽出して作る、この薬物。見た目から、「ワックス」と呼ばれています。

大麻ワックスは乾燥大麻を、ライターなどに使われるブタンガスを使って濃縮したもので、少量でも効果が強く、危険性も高い。

「大麻ワックス」は幻覚作用や意識障害などを引き起こす「THC」と呼ばれる成分が高い濃度で含まれているのが特徴

大麻取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕した男の自宅マンションから、自生大麻の約六十五倍という、これまでで最高レベルの濃度の「大麻ワックス」を発見、押収していた

捜査関係者によると、男は東京都練馬区、無職西村尚容疑者(43)。六月二十七日に自宅マンションで乾燥大麻を所持していた疑いで現行犯逮捕された。大麻栽培容疑での再逮捕を経て、七月二十七日には同法違反罪で起訴されている