◆てんかん
てんかんは脳内の神経細胞の異常な電気的興奮に伴って痙攣や意識障害などが発作的に起こる慢性的な脳の病気です
▼よく自動車事故を起こした人が『てんかん』持ちだったという話を耳にします
今までにも、てんかん発作が原因の事故は多数起きています。
2014年に施行された「自動車運転死傷行為処罰法」では、てんかんなどの持病を持つ者が自動車の運転に支障を及ぼす恐れのある状態で運転し、死傷事故を起こした時には処罰の対象となることが明文化された。
▼日本では約100人に1人が発症すると言われている
てんかんはどこにでもあるありふれた病気です。子どもから大人まで、どんな年齢にも見られますが、多くは小児期と高齢期に発病します。
てんかんを持つ人は人口の約0.5~1.0%、日本全国で60万~100万人と考えられており、決して珍しい病気ではありません。
▼ てんかんの定義
1回の非誘発(又は反射)発作があり、更にその後10年にわたって発作が起こる確率が、2回の非誘発発作後の一般的な再発危険度(少なくとも60%)に等しい
▼主な症状
★単純部分発作
患者さんの意識がはっきりしているなかでおこる発作をいいます。意識がはっきりしているため、発作中、どんな症状があったか覚えています。
後頭葉の視覚野で起これば光がチカチカ見える、手の領域の運動野で起これば手がピクピク動く、側頭葉で起これば前胸部不快感や既視感など、患者さん自身が感じられる様々な症状を示します。
発作は突然始まり、1分程度で終わります。これらの症状に加え、だんだんと意識が曇ってくるような発作が起きるケースもあります。
★全般発作
脳波の異常が大脳全体に広がる全般発作では、突然意識を失い倒れることがあります。倒れた直後に手足を突っ張るような硬直が起こります。
また、目を開いたまま瞳が上転し、歯を食いしばり、呼吸が一時的に止まったり、けいれんをしたりします。
大脳の両側にまたがる広い範囲で過剰な興奮が起こることで発生する発作です。発作時には、ほとんどの患者さんの意識はありません。
▼原因は何なのか